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OLD BOY
■まずはご挨拶
どうも。初めましての方も、この名前でご存じの方も。
今回、マーベラスさんにご厚意頂きレビューページ持たせていただきました
Barazöakと申します。
よろしくお願いします。
同じ名前でツイッター(@barazoakgyu)もやっているので、そっちの方でご存じの方もおられるかと。
さてさて、こちらに寄稿させて頂くからには、あまり「普通」のフィギュアを出すのも面白くないかなと変化球で笑
■熱いぜ!韓国映画!


と言うわけで、こちらの作品。この画像のパッケージをGEOやTSUTAYAの店頭でご覧になった方も
いらっしゃるのでは。
2003年公開、韓国映画の傑作。パク・チュヌク監督のオールドボーイです。
元々日本の土屋ガロン氏が原作の漫画「ルーズ戦記オールドボーイ」がアイデア元となっており
「ある男が特殊な理由で長期間監禁され、そして解放される。解放された男は自分に
降りかかった理不尽の理由、それを為した者の正体を探るため奔走する」
というベースは踏襲しつつ、大胆にストーリーを改編しつつ、練り込まれたシナリオと
役者陣の素晴らしい演技でカンヌをはじめとする当時の名だたる賞を総なめにしました。
特に主人公のオ・デスを演じたパク・チュヌクの存在感は素晴らしく
作品自体は知らなくても「ハンマー振りかざした凄い顔つきのモジャモジャのオッサン」の
ビジュアルはアイコンとして記憶に残った方も多いかと笑
長々と前振りしましたが、今回組んだのはこの作品の主役、オ・デスになります。
■人形は顔が命!


実は映画の公開当初に20体限定でフィギュアが作られたのですが
当然手に入るわけもなく笑
その後韓国女優のフィギュアヘッドなどで知られるKUMIK社から
ヘッドが出ましたが、「ソコソコの出来」どまりで
長らく新規ヘッドの発売を待つこととなってしまいました。

そして数年の月日がたち、前述のKUMIKから、まさかのバージョン2.0ヘッドがリリースされるとは…
比較的クオリティ低め、かつ当たり外れの激しいメーカーで知られるKUMIKですが
さすがの2作目だけあって、塗りは浅めながらも旧作よりかなり似ており、髪も植毛処理。
しかしこの髪が…
前述どおり、映画冒頭:主人公は拉致され、長期監禁されるのですが、ろくに散髪もしてもらえず
伸び放題の状態を続ける描写があり、なぜかこのヘッドはその状態での発売に…
商品写真で覚悟の上の購入でしたが、いざ届いたアルパカ状態のヘッドを見ると
笑えるやら途方にくれるやら…
そんななか、意外なルートで救いの手がさしのべられました。
オイラの行きつけの美容室の方が、フィギュアのヘアカットで悩んでいるという話に乗ってくれ
本格的なカットを行ってくれました。





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見事な手際!!かつ面白い絵面!!
植毛が弱く多少抜けが生じましたが、見事にカットしていただけました!




抜けた部分に「つむじ」を作るように再植毛を行い肌の追加塗装
ドールミストとコームでセットし、ようやく納得いく出来に持っていきました。

■たかがスーツ、されどスーツ



ここからはアウトフィットの説明も少し。
いやぁ、ツイッターと違い詳細にたっぷり文字数を割けるのは有り難い限りです。
衣装は最初から、質感と精度を一般市販品と一線を画したいと思い、あまり流通していないものを揃えました。
Damtoysのアーティストシリーズ、ギャングスタストーリーズよりパルプフィクションのアイツをモチーフにしたフィギュアからスーツ上下を。


シャツはVTS×Damtoysのフルセットからのルーズ。
ベルクロ閉じが主流のフィギュア衣装では珍しくボタンとボタンホールがライブです。
襟周りをはじめシルエットも素晴らしく気に入っているんですが、着付けが地獄…笑



靴はACItoysの絶版品ビジネスシューズ。
質感や形もよく、靴底まで再現された抜かりない出来。
最近あまりフルセット以外のリリースがなく寂しいんすよねぇ。

製品状態

柄の部分を木で製作

塗装し完成‼
肝心のハンマー。
こればっかりは既存品を小改造するより他なかったので
Damtoysあたりのルーズ品を見繕いました。
ってオイラほんとにDamtoysの使用率高いっすね笑
柄は劇中を参考に木材から削り出し、何色かの重ね塗りののち
質感を出すために握り手部分は液体ゴムをヘラ塗りして成形
乾燥ののち半艶スプレーで質感整えて少しだけ血糊を。
やりすぎたくなる部分なので気をつけましたね笑



よし!マーベラスさんから自由にやっちゃって良いと
お墨付きもらっているのでちょいと脱線!
近年、ホットトイズのアメコミ映画(MARVEL・DC)あたりから
この趣味に入った方も多いと思いますのでおさらいを。
ホットトイズは元々ミリタリーフィギュア系の会社でホットトイズ
ミリタリーとして数多くのフィギュアをリリースしていました。
その頃同じくミリフィグをリリースしていたライバル関係の会社が
前述のDamtoys社、そしてSoldier Story社の2社となります。
まだまだ版権意識が緩めだったこのころの業界、各社ミリフィグに
しれっと「○○風」なヘッドを付属させリリースしており、今思えば
これが俳優激似の現在の肖像権所得フィギュアの素地に
なっていってた一因なのかなと。
その後MMS(ムービーマスターピース)ブランドの立ち上げとともに
映画のキャラクター、実在の人物の版権所得リアルフィギュアへと
舵取りをするホットトイズ。
同時期に活動していたサイドショウ社、エンターベイ社も
引っ張られるようにクオリティを上げていき、12インチフィギュア業界のBIG3となって行きます(サイドショウのクオリティはいまだ…笑ですが)。
そして遅れてきた男Damtoysも程なく映画版権フィギュアの流れに参戦、新興のBritzwayとともに「ホットトイズの守備範囲外」のフィギュアを手堅くリリースしていきました。
版権所得をしない高クオリティメーカーやかつてのアーティスト
フィギュアのコピー品をリリースするメーカーも新規に立ち上がり
2021年現在、正規非正規入り混じりしのぎを削る状態となっています。
この辺の話はまた、需要あればやろうかなと思います。長々脱線失礼!
■実は悩ましい素体選び



そして最後に素体はCGLtoysの特殊ナロー素体を使っています。
本来ターミネーター新起動(ジェネシス)でジョンコナーを演じた
ジェイソン・クラーク氏のヘッドが付いているセットでしたが、ヘッドのみ
欠品の状態で購入。…まぁ実際要らないっすよねこの人のヘッド笑
素体自体は極細身で小柄と、東洋人系の体格で動く素体を求めていたオイラには理想的
。
初期付属のハンドパーツが特殊な形状含め12種と多いのも楽しいです。今回は故あって使いませんが…
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で、使わない理由がこれです。
オ・デスは監禁されている間、自分が囚われている年数を忘れないため、
手首にペンのインクでタトゥーを施しています。
またいずれ訪れる復讐の機会のため、監禁部屋の壁を殴って体を鍛えているため
こぶしが血だらけです。
つまり手首から先の部分に特徴が多いため、手首に関節の入った通常の素体および
ハンドパーツでは充分に再現できないと思い、差し替えることにしました。



これはELEVEN×KAI Studio名義でリリースされている、「バガボンド」版宮本武蔵フィギュアのアップグレードパーツの前腕部です。造形塗装ともに定評のあるメーカーなので、一瞬本物の人間の腕と見まごうばかりの素晴らしい出来です。
こちらに劇中と合わせてタトゥーの書き込みおよびウェザリングを加えていきました。


■ではご覧ください!
OLD BOY
細身の小柄の素体とややオーバーサイズでコシのある素材のスーツ。
反面シャツはタイトなシルエットのものを用い、意図せぬ着膨れ感ではない事を
押さえました。
ヘッドは肌の基本色で全体にリペイントを加え、薄めだった髭は劇中程度の濃さに。
おとなしめのポーズが多めのチョイスにしましたが、可動が優秀なCGLの素体なので
とんでもないポーズも可能です。
開設第一弾という事で、無駄に入った気合いが空回りしている間も否めないですが笑
ひとまずの区切りで御座います!お楽しみ頂ければ!









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